『吸血桜殺人事件 @ 金田一少年の事件簿R 6~7巻』
これ、ずっと以前に単行本買ったまま読んでなかったことを思い出して読んでみた。
で、今回も『重箱のスミを針の先で突つくw』つもりで気合を入れてアラ探ししてみたのだけど、、、この物語の完成度はなかなかスゴイと思ふ=3
今まで、天樹氏の作品は自分的には『電脳山荘殺人事件@小説版』が一番だったのだけど、これはそれに匹敵するくらい楽しめた気がします。
実は自分的には(完全に個人的な好みの問題なのだけど)"部屋割り図" など位置関係的な説明図が出て来る物語はトリックとかかなり現実離れした奇抜なモノになりすぎる印象があってあまり好きではないのだけど、この物語はそういう意味でも安心して読み進むことが出来ました。
【以下超ネタバレ注意=3】
で、物語の内容そのものは、犯人自身はかなり衝動的&無計画に犯行を繰り返すのに、それを被害者がフォローして庇うという珍しいタイプのもので、ある意味 "推理クイズ" 的な意味では読者の立場としてはかなり難しい部類に入ると思う。
で、この物語では、ハジメの感じていた『違和感』がどの部分にあるのかが犯人特定の重要なポイントになるのだけど、、正直この『出席番号21番』っていうのは、自分の時代・地域では『男子1番・女子1番』という感じだったような気がするのだけど定かではなくて、もしこれを並行推理していたらたぶんオレには正解できなかったような気がする。。
ともあれ、この物語は、昔犯してしまった罪の償いとして、フユベの命を懸けた壮絶な覚悟が作り出した謎と言えそうで、アイゾメ・トラモトのエピソードも含めて物語のテーマは『罪と罰』と言えそうな、かなり印象に残る物語となっている気がします。
ただそれだけでは面白くない?ので、あえて重箱の隅のスミをつついてみるとすれば、
イジメによって殺された青桐岳人一家の墓に関して、
ハジメ:『心中した家族の遺骨を墓に納め 墓石に名前を刻んだ「誰か」がいるってことさ』
の、その「誰か」が・・まあフユベというコトになるのだろうけど、それが物語内で明確に回収されていないでわないか~~!!・・・という点くらいかも。
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by mystery_DsD
| 2024-12-26 21:14
| @読書w感想文