『獄門塾殺人事件』 の真実 /金田一少年の事件簿

☆過去検

※"ア・ラ・サーチ" のつもりだったのだけど、どうやら隠された真実が見つかったので "過去検" に変更します。

1クラス7人で行われるという超スパルタ学習塾 『極問塾』。
例によって落第寸前のハジメを何とかしようと考えたミユキは、既にここの塾生であるソウタに案内されて極問塾の見学に訪れた。
そこでいきなり "元塾生 : 茂呂井連" が何者かに毒殺され、そこに遅れてやってきたハジメは不動産署のミゾギシにつまみ出されて 『名探偵イキナリ退場~~』 ・・・ するコトに。。。



▼第1話の時点 / 2012/04/28 更新

第一話で、クジラギに金をせびられていたモロイがいきなり死亡。。。
で、この第一話時点での登場人物は、『ハジメ・ミユキ・ソータ・オッサン・ミゾギシ』 を除くと、登場順に以下の通り。

・赤尾一葉(あかおいちよう)28 極問塾:講師 顔に火傷を負っているためフルフェイスのマスクを着用。
・近衛元彦(このえもとひこ)17 極問塾:理系生
・鯨木大介(くじらぎだいすけ)17 同、文系生
・茂呂井連(もろいれん)17 同、文系生 死亡。。
・式部清子(しきぶせいこ)17 同、文系生
・濱秋子(はまあきこ)17 同、文系生
・中屋敷学(なかやしきまなぶ)17 同、文系生
・氏家貴之(うじいえたかゆき)48 極問塾:講師

・・・いきなり大人数の登場ぶりなのだけど、ココでさっそく重箱の隅を発見。
今回、"モロイ" に関しては既に塾を辞めた "外部生" としてテストを受けに来ているハズなので、四角枠で囲まれた人物紹介的には 『極門塾 "" 塾生』 でなければオカシイ。
まあ、登場した4ページ後には殺される運命なのでどうでもイイと言えばどーでもイイのだろーが・・・、しかしたった4ページの命とわ、恐らく金田一史上最も短命な登場人物だったのではないだろーか? 謹んでお悔やみを申し上げたい気分だ。

トモアレ、このモロイ殺害の流れとしては、

●1: この日 "極問塾" では、塾生以外の生徒にも受けさせる 『外部テスト』 が行われていた。
●2: 元塾生のモロイは、この日 "外部生" としてテストを受けに来ていて、
●3: 何者かによって仕組まれたニセの "模範解答の配布案内" を真に受けて、
●4: 試験後に "2Fの相談室" に行き、
●5: そこで毒針付きの冊子に触れて死亡。

・・・という流れになっている。
コレに関して、

◆1: ウジイエの証言より、このニセ解答は 『パソコンか何かでそっくりにつくられたニセモノである』 とのコト。
◆2: そのウジイエの証言の直後にクジラギが 『あ"っ!!』 と驚きの声を上げるが、第一話時点ではその
    驚きの真意は不明。
◆3: 塾生達は同じテストを先行して受けており、後のオッサンの話より その時点で解答も受け取っていた
    模様
。 なおこの日このテストを受けていた塾生はAクラスとBクラスの12人のみ。
◆4: ナカヤシキの 『テストを受ける前の外部生との接触を避けるように時間が組まれている』 という証言より、
    塾生達のテストは同じ日の数時間前に行われたと考えられる。
◆5: 後に、ハジメ・ミユキ・オッサンが一緒に歩いている時の話より、このニセ模範解答の内容自体は
    正しいモノだった、とのコト。 なおこの時のミユキはかなり鋭い考察力を持っていると思う。

で、これらの状況から、ハジメは 『塾生12人と講師を含めた内部の人間に容疑者は絞られる・・・』 と言ってるのだが、実際にはこの時点でもっと容疑者は絞られるハズである。

確かに、上記 "◆3" の内容だけなら、一見、先にテストを受けて既に解答も受け取っていた塾生にもその解答冊子を利用した犯行が可能なようにも思えるのだが、実際にはコレは絶対に不可能である。

既に解答を受け取っているワケだからその解答冊子を犯行に使うコトは可能なのだが、普通、"1塾生は1解答冊子しかもらえない" ハズで、仮に塾生が勝手に複数の冊子を取れる状態だったとしても、ももともとの冊子の総数自体が "塾生12人分+予備" 程度しか用意されていないハズ。

この日の外部受験生が何人だったのか物語内に描写が無いので定かではないのだが、いずれにしてもハジメの言う "マジシャンズセレクト" を実行するには外部受験生の数だけ冊子が必要になるワケで、それだけの数を他の塾生もいる前で犯人1人が確保してしまうコトには無理がある。
そして何より、そもそも犯行に使われた模範解答自体はあくまでも本物ではなくて、講師が見れば 『◆1:パソコンか何かでそっくり・・・』 に作られてたニセモノと分かるモノだったワケだから、つまり塾生が犯人だとした場合、

●A: まず "パソコンか何か" でその模範解答と同じ内容のモノをすべて新たに作成して、
●B: それを "マジシャンズセレクト" に必要な数だけ用意して、
●C: 犯行用のモノだけ "針を仕込む" という加工を行って、
●D: その上で 恐らく普段は鍵が掛かっているハズの幾つもの部屋の鍵を開けて 各部屋の中に1冊づつ
    備えておいた。

・・・というコトになる。
要するにこの犯行 の用意 は "塾生" にはトテモ無理で、第一話の時点で容疑者は 『講師』 に絞られるハズである。



▼第2話以降 / 2012/04/28 更新

で、引き続き第2話でますます登場人物が増えてくるのだけど、この第2話での登場人物は登場順に以下の通り。

・絵波ゆりか(えなみゆりか)17 極問塾:文系生
・厳島蘭子(いつくしまらんこ)30 同:副主任講師
・海堂瞳(かいどうひとみ)17 同:理系生
・霧沢透(きりさわとおる)17 同:理系生

・・・と、とりあえず理系生が新たに2人出てきたので安心しました。。(^^A;ミユキとコノエ2人だけカト。。。

トモアレ、色っぽさ漂う絵波ゆりかの登場で、例によってハジメの用意していた 『あんなものやこんなもの』 がついに活躍する機会が訪れるのか!?!・・・と、思ったトコロで、生活管理責任者のイツクシマランコによってあっさり没収。。。
ま、どーでもイイことなのだけど、確か現在マガジンで進行中の 『人食い研究所』 でも、第一話の時点でハジメが入れ歯洗浄剤を買う場面で、最初ハジメは "うすピタ" か "あつあつ" のどちらかに手を伸ばそうとしている場面があったと思うのだが、この時ランコに没収されたのはどちらの方だったのか少々気になるトコロである。

ま、そんなこんなで、

●複雑に曲がりくねった樹海の中の道。
●まったく同じ造りの "太陽荘" と ”月光荘”。
●タイルで浮き彫り風に作られたそれぞれの看板。
●分刻みで組まれたスケジュールに、やたらと "時間描写" の多い物語展開。
●それぞれの殺害タイミングで、各宿舎にいるメンバーには完璧なアリバイ。
●そしてトリックを暴いていく行程。。。

・・・と、物語の構成そのものは、細かなトコロまで非常によく作り込まれた素晴らしい作品だと思います☆



が、実はココで1点だけ、少々・・・ というか、場合によってはかなり大きめの問題を発見。

まず、そもそも、この物語の犯人の1人であるウジイエは、息子であるアイノを殺されたコトの復讐を目的として太陽荘・月光荘を "改装" しているコトになるのだが、ではその改装自体はいつ行われたのだろう??

これら2つの建物は、もともと病院の施設だったものを塾が買い取って合宿所として改装した、という流れになるハズなのだが、少なくとも、ソータを始め元々極問塾の塾生だったメンバーは、物語内のモロモロの発言から "殺風景で逃げ場のない監獄のような宿舎になっている" というコト自体はかなり前から知っていた (=かなり前から改装されていた) ようである。

特に、

ソータ:『来週の連休に恒例の "合宿授業" ってのがあって・・・クラスごとにほとんど強制参加に・・・』
ナカヤシキ:『俺は今回で半年ぶり3回目で (太陽荘も月光荘も) どっちも行ったコトあるけど・・・』

といった発言辺りがら、つまりナカヤシキは 『ほとんど強制』 の合宿に 『"半年ぶり" で3回目の参加』 というコトになるので、ごく単純に推測すれば1年半前、仮にその内の2回は半期の間に行われたとしても去年の時点ではすでに現在の状態に改装されていたと考えるベキであろう。

一方、ハマがアイノを死なせるコトになった "事件" についてだけど、

●1:ハマ:『2年になって成績が思うように上がらないから・・・ 親にムリヤリ極問塾に入れられ』
●2:"あの6人" に目をつけられて塾内でイジメられるようになり、
●3:心身共にボロボロになって自殺しようとしたトコロを、
●4:まだ極問塾に入る前だった通りすがりのアイノに救われた。

・・・と、まずココまで。

つまりハマは "2年になっても成績が上がらなかったから親に塾に入れられた" ワケだから、ごく一般的なタイミングで考えて1学期が終わった時点=2年の夏休み辺りから塾に通い始めたモノと推測される。
で、更にその時点から、『イジメに合って』 → 『ボロボロになって』 → 『自殺しようとする』 ワケだから、実際に自殺しようとしたタイミングは少なくとも2年の秋頃だったと推測され、その頃にアイノに出会って救われた・・・というコトになる。

でもって、そこから更に

●5:その後、アイノが極問塾に入って来て再会する。
●6:アイノは入塾1ヶ月で全科目トップになる。
●7:その結果、"連中" はそれぞれ 『コレだけは!』 と自信を持っていた科目がすべて2位になり、
●8:キリサワはそれがきっかけでズルズルと成績が下がり塾を辞めさせられるトコまで落ち込んで、
●9:クジラギもカンニングするようになったりと、皆が少しずつオカシクなって行き、
●10:それに伴ってアイノの筆記用具が無くなったりする頻度も増えて行って、
●11:そしてついに "クスリのすり替え事件" でハマがアイノを死なせてしまう。
●12:自分がアイノを死なせてしまった事実に絶望し、ハマが再び自殺しようとしたトコロで、
●13:まるでココまでの流れをずっと観察していたかのような絶妙のタイミングで地獄の傀儡師タカトーに
    声を掛けられた


と、時系列にこういう流れになるハズなのだが、この "●5" 以降の部分それぞれにしても、"ある程度の時間の中でジワジワと進行して行く要素" としか思えないので、つまり "●11" のアイノが死んだのは、どんなに早くてもハマが2年の冬~3年の春辺りのコトとしか考えられないコトになるのだ。

その一方で、実際問題として宿舎自体は最低でも1年前の時点でウジイエによって改装されているのである。。。

つまりどーゆーコトかと言うと、

『物語の時系列的に、ウジイエは、アイノがまだ生きている時点で、復讐の為に宿舎を改装していた可能性が高い』

とゆーオカシなコトになってくるのだ。

で、そうなってくると、この物語の "真実" は根底から覆るコトになる。
つまりウジイエは、

『アイノが殺されるコトを前提の上で、アイノを死なせる連中を殺害する準備を行っていた』

コトになるのだ。。。

・・・

・・・・・・

・・・恐るべしタカトー!!!

つまりタカトーは、そもそも今回殺された6人に対しても、自分達の手を汚さずに邪魔なアイノをハマに殺させる計画 を授けていたのである! 更にその彼らがウジイエに殺される流れになるコトも見越した上で!!
タカトーは、極問塾の6人がアイノを死なせる流れの段階から観察していたワケで、だから上の ”●13” でも絶妙のタイミングで声を掛けることができたのだ。

つまりウジイエは、元々まったく別の理由で、これら6人の塾生を殺すコトが目的だったのである。
その上で、今回のトリックを実行するためにはハマを共犯に引き込む必要があり、そのため、例の6人がハマにアイノを殺させる流れを傍観していたのだ!

つまりタカトーは、これら全ての登場人物を、ハナから、心理レベルから操っていたのである。

正に "地獄の傀儡師" Σ( ̄口 ̄;;

"人の手で人を地獄に落とさせ、最終的にその人間も地獄に落とす"。

正真正銘のく悪魔であると言えよう。。。

『―――はたして 名探偵と天才犯罪者の対決の行方は・・・・?』

"真実" は、問答無用にタカトーの圧勝であった可能性が高そうである。。。


▽金田一少年の事件簿 『獄門塾殺人事件 (上・下)』



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by mystery_DsD | 2012-04-28 15:19 | @過去検